日本大学通信教育部・商学部・商業学科
教職課程レポート

科目「職業指導・再提出分

課題「学習進路指導の目的と指導内容につい
て詳述しなさい」

評価「理解度解釈の妥当性(合格)」
「・・・意義・目的についてはきわめて不充
分な論述しかなされておらず・・・」と書い
てあった。課題には「目的」としか書いてな
いじゃないかぁ!

参考文献「なし。職業指導の教科書をまとめ
ただけ」

一、進路指導の目的
@進路への知識・理解の深化や、進路選択が
自己の生き方にどのような意味や価値を持つ
のかの考察、さらには具体的な体験を通じた
進路に関する選択や計画の吟味を通じて、職
業人としての調和的な生き方の指導や人間形
成をめざす。
A空想的な進路探索から、暫定的な時期を経
て明確化へと至るキャリア発達を援助し、自
己と進路との関連性の成熟を深めることをめ
ざす。
B学校生活における目標・計画設定、達成努
力、問題解決、人間関係などを通じて、将来
の生活の中で自己実現に必要な自立の能力や
意思決定の態度を伸ばすことをめざす。

二、進路指導の内容
@個人理解
 教師が生徒の特性を把握し、さらにはそれ
を生徒自身に提供し自己理解を深めさせる資
料を得る目的で行うものである。
 生徒の特性とは知能、学力、適性、興味、
性格、価値観、キャリア成熟、健康状態、身
体的特徴などがあげられるが、生徒自身がこ
れらの特性を理解しなければ的確な進路選択
は行えない。また教師も、生徒の能力や適性
に応じた適切な援助・指導は行えない。
 それら諸特性を把握するには観察法、検査
法、調査法、面接法などがあげられるが、そ
の他にも生育史調査、作文、学業成績、出席
状況、家庭訪問、身体検査、自己分析などの
方法がある。これら各種方法を相互補完的に
組み合わせ、総合的な見地から的確な特性把
握に役立たせねばならない。
A進路情報
 単なる上級学校・就職に関する情報のみな
らず、進路への関心を高める情報、産業や職
業に関する情報、職業観形成への情報、進路
先の選択・決定に関する情報、新しい環境へ
の適応と自己実現に関する情報などを提供し、
その後の人生における社会人・職業人として
の正しい態度や価値観を育成するようにつと
める。
B啓発的経験
 生徒の進路決定に関して有益な具体的経験
や体験を提供することにより、観念的・抽象
的になりがちな自己理解や進路情報に、現実
性・具体性を持たせることにより、それらの
理解を強化・促進するものである。
 啓発的経験には、学校での各教科の学習や
特別活動、学校行事、工場見学や実習体験、
家庭での勤労体験、地域社会での奉仕活動な
どがある。
 特に生徒が自己の将来や職業について考え
る機会が希薄になっている現状においては、
勤労生産・奉仕的行事を積極的にとりいれる
ことにより、進路への興味・関心、自己の再
発見、将来の職業への展望などを学びとらせ
るよう心がける。
C進路相談
 生徒が進路を決定するに際しては身体、学
業、能力、性格、家庭、経済状況などの面で
解決しなければならない多くの問題を抱えて
いる。これらは決して生徒自身でのみ解決で
きるものばかりとは限らないので、教師が適
切な指導・援助を与えなければならない。
D進路決定の指導・援助
 生徒の進学や就職といった最終的な進路先
決定に関わる具体的な準備を指導・援助する
ものである。これらは受験対策・就職対策を
目的とした指導ととらわれがちであるが、そ
れに止まらず進学先・就職先でのより良い適
応や進歩を第一義として行われなければなら
ない。
 したがって就職・進学の意義や目的、就職
先・進学先の吟味、各種準備・手続き、心構
え、不合格後の対応なども視野に入れて指導
・援助がなされなければならない。
E追指導
 卒業生の進路先への訪問、学校などへの召
集、文書による連絡などにより進路先での卒
業生の状況を把握し、適応上問題があれば指
導・援助を与える。さらに卒業生の適応状況
を整理・分析することにより、在学中の進路
指導の妥当性を評価し、それ以降の指導に役
立たせることも必要である。
 卒業生の状況確認の留意点は、進学者に対
しては学習意欲、能力の不足、誤った選択、
アルバイトやクラブ活動などとの学業の両立
などを、また就職者に対しては仕事への興味、
職務を遂行する上での能力・適性、人間関係、
労働条件、学校とは異なった企業論理などを
それぞれ特に注意する必要がある。